手段と目的のお話。

「仏作って魂入れず。」
見た目は立派なモノを作ったけれど、その実、中身が無い。張りぼて。
物事の本質を捉えていないことの喩えですね。

実はこれ、現代でも結構起こることなんです。
例えば新しいシステムを導入するシーン。
とにかくシステムを売りたいベンダーと、お高いシステムを買えば仕事が回ると信じているクライアント(多くの場合、上役)とがマッチングしたとき、まず間違いなく陥るパターンです。

開発したベンダー自身でさえも使い切れない程の、機能モリモリなシステムを、べらぼうに高く買わされたクライアントという構図。

買った側も意地になる。何とかして元を取りたい。投資額に見合った効果を得なければ、立場が危うい。一度走り出したからには止められない…。

結論。あとは現場でなんとかせぇ!

これぞまさしく地獄絵図。
そんな現場をたくさん見てきました。

だからこそ、スタートが肝心なんです。

今、私達が本当にしたいことは何だろう?
今より便利に、楽に楽に仕事をすること。の、はずなのに、
いつの間にかソフトの購入ありき。大きな買い物をすること自体が目的になってしまってる。

手段と目的の履き違え。
意外にも、大手企業ほどこの罠にハマっているものです。

気付いた時に立ち止まり、考え、時には立ち戻る勇気があるか否か。
変化の時代を生き残るのはどちらか。
自明であります。

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